インドのインセンティブ旅行、新たな行き先として韓国に注目
近年、インド企業のインセンティブ旅行市場で、韓国の人気が急速に高まっている。9月だけで、現地のグローバル企業2社の従業員ら約2000人が韓国を訪れる見通しだ。これは単なる訪韓観光客の増加にとどまらず、インドが韓国観光産業にとって新たな高付加価値市場として定着しつつあることを示している。
9月に訪れる大規模インセンティブ旅行団、その規模と特徴
グローバルな健康・ウェルネス企業、インドのハーバライフの従業員ら約1400人が、9月6日から11日までの間に計3回に分かれてソウルや江原道などを訪問する。ソウルを訪れるインド企業のインセンティブ旅行団としては、2023年に訪韓したHDFC銀行の3257人に次ぐ過去最大級の規模となる。
これに加え、インドの塗料メーカー・流通企業ビルラ・オプスの従業員465人も、9月1日から7日までソウルと京畿道を訪れる。当初は300人規模を予定していたが、事前視察を経て参加者が465人に増えた。
ハーバライフがジョージアではなく韓国を選んだ理由
ハーバライフが韓国訪問を決めた背景には、慎重な検討があった。同社は当初、ジョージアを有力なインセンティブ旅行先として検討していた。しかし、今年6月に訪韓した際の事前視察で、韓国観光公社の幹部らと面談し、公社の積極的な支援姿勢を確認したことから、最終的な行き先を韓国に決定した。
韓国観光公社のニューデリー支社は今回の団体誘致に向け、2024年からインドのハーバライフ側と継続的に接触し、誘致活動を展開してきた。ハーバライフ本社があるインドのベンガルールでは、MICE説明会を開催し、訪韓観光のコンテンツや韓国のMICE支援プログラムを積極的にPRした。
訪韓日程は韓国の文化と歴史が中心
訪問団は9月6日から11日にかけて3グループに分かれて入国し、参加者はそれぞれ3泊4日の日程でソウルに滞在する。市内の5つ星ホテル4カ所に分かれて宿泊し、景福宮や北村韓屋村、明洞などを訪れる予定だ。参加者は韓国の伝統文化と現代的な都市文化を一度に体験することになる。
Kカルチャーの浸透で変わるインドMICE市場
近年、Kカルチャーの人気が高まるなか、これまで欧州や東南アジアに集中していたインド企業のインセンティブ旅行先が、韓国へと広がっている。従来は欧州や東南アジアに集中していたインドのMICE需要が、Kカルチャーの浸透と歩調を合わせるように、韓国へ急速に移行している状況だ。
これは単なる旅行先の変化ではない。インセンティブ旅行で訪韓した外国人の1人当たり平均消費額は2710ドルで、一般の訪韓外国人観光客を約1.5倍上回るため、韓国の観光産業にもたらす経済効果は大きい。
今年、インドからのインセンティブ旅行客が急増した意味
今年第3四半期までに韓国観光公社が誘致・支援したインド人インセンティブ旅行客は、合計4075人に達した。前年同期比で279%増という大幅な伸びだ。5月には、インドを代表する金融企業HDFCの従業員650人が韓国を訪れるなど、インドの中・大規模なインセンティブ旅行団の訪韓が相次いでいる。
第4四半期も中・大規模団体の訪韓日程が続くことから、今年1年間のインド人インセンティブ旅行客は1万人を超える見通しだ。
韓国観光公社が進める積極的な誘致戦略
こうした成果は、韓国観光公社が長期的かつ体系的に取り組んできた結果だ。公社のニューデリー支社は今回の団体誘致に向け、2024年からインドのハーバライフ側と継続的に接触し、誘致活動を展開してきた。ハーバライフ本社があるインドのベンガルールでMICE説明会を開催し、訪韓観光コンテンツや韓国のMICE支援プログラムを積極的にPRした。
韓国観光公社は今後、インド市場への取り組みをさらに強化する方針だ。来年にはニューデリー支社を企業会議・インセンティブ旅行誘致の専門拠点に指定し、現地でMICEロードショーを開催するなど、インドの主要企業への働きかけを継続していく計画を立てている。
よくある質問(FAQ)
Q. インド企業が韓国を選んだ最大の理由は何ですか?
A. Kカルチャーの浸透が主な要因です。これまでインド企業のインセンティブ旅行は欧州や東南アジアに集中していましたが、韓流人気の高まりを背景に、韓国が新たな旅行先として注目されるようになりました。韓国観光公社による積極的な誘致活動や、企業ごとにカスタマイズされたMICEプログラムも決め手となりました。
Q. ハーバライフがジョージアではなく韓国を選んだ経緯は?
A. ハーバライフは当初、ジョージアを有力なインセンティブ旅行先として検討していました。しかし、今年6月に韓国で実施した事前視察を通じて、韓国観光公社幹部の積極的な支援姿勢と、ニーズに合わせたMICEプログラムを確認し、最終的に韓国を選びました。
Q. 今回訪韓するインドのインセンティブ旅行団はどの地域を訪れますか?
A. ハーバライフの1400人はソウルと江原道を、ビルラ・オプスの465人はソウルと京畿道を訪れます。具体的には、明洞、景福宮、北村韓屋村などソウルの主要観光地や、江原道の自然景観を楽しむ予定です。
Q. インセンティブ旅行客による経済効果はどの程度ありますか?
A. インセンティブ旅行客の1人当たり平均消費額は2710ドルで、一般の訪韓外国人観光客の約1801ドルに比べて約1.5倍に達します。大規模な団体が宿泊、飲食、ショッピング、観光コンテンツを一体的に利用するため、観光業界全体への経済効果は大きいといえます。
Q. 今年、インドからのインセンティブ旅行客はどの程度増えましたか?
A. 今年第3四半期までに韓国観光公社が誘致・支援したインド人インセンティブ旅行客は4075人で、前年同期比279%増となりました。第4四半期にも追加の団体訪問が予定されていることから、年間の誘致人数は1万人を超える見通しです。
Q. 韓国観光公社はインド市場でどのような戦略を進めていますか?
A. 韓国観光公社は来年、ニューデリー支社を企業会議・インセンティブ旅行誘致の専門拠点に指定し、ベンガルールなど現地でMICEロードショーを開催するなど、積極的なマーケティングを進める計画です。インドを訪韓MICE市場の中核市場として育成する戦略です。