2023年上半期の国際線旅客は2,950万人、回復の一方で地域差も
2023年1月から6月までに韓国の空港を利用した国際線旅客は、2,950万6,492人だった。国土交通部の航空統計を引用した聯合ニュースの報道によると、これは新型コロナウイルス感染症流行前にあたる2019年上半期の国際線旅客数4,556万2,378人の64.8%に相当する。
これまで伝えられていた「5,048万人」や「2019年上半期比10.8%増」という数字は、2023年上半期全体の国際線実績とは一致しない。航空市場は回復局面に入っていたものの、コロナ禍前の水準を完全に取り戻した段階とは、まだ言い難い状況だった。
国際線の回復をけん引した日本路線
2023年上半期の国際線の回復状況は、路線によって大きく異なった。日本路線の旅客数は2019年同期の約76%まで戻り、主要地域の中でも比較的速い回復を見せた。
円安に加え、日本の水際対策の緩和や近距離旅行需要の拡大が、日本路線の回復を後押ししたとみられる。格安航空会社も仁川だけでなく、金海、大邱、清州など地方空港から日本路線を相次いで拡大し、供給を増やした。
中国路線は回復ペースが鈍く
一方、韓国と中国を結ぶ国際線の旅客数は約183万人にとどまり、2019年上半期の875万人と比べると21%程度だった。中国路線は他の主要地域に比べて回復率が低く、国際線全体の実績回復を妨げる要因となった。
背景には、中国人団体旅行客の需要回復の遅れや、路線供給が正常化するペースの違いがあるとみられる。このため、2023年上半期の航空市場では、日本をはじめとする近距離路線と中国路線との間で、回復度合いに明確な差が生じた。
「北東アジア偏重」よりも本質は日本集中と中国路線の低迷
2023年上半期の航空市場の動きを、北東アジア全体が一様に成長した結果と単純に捉えるのは難しい。日本路線が急速に回復した一方、中国路線は2019年の5分の1程度にとどまったためだ。
当時の市場の特徴は、北東アジア路線全体の成長というより、日本路線に需要が集中し、中国路線の回復が遅れるという地域間の不均衡にあったと整理できる。中東・アフリカ路線では2019年上半期を上回る旅客数を記録し、北米を含む米州路線も2019年の約99%まで回復するなど、地域によって傾向は分かれた。
地方空港の国際線拡大と航空会社の戦略
韓国国土交通部は2023年4月、国際線の運航をコロナ禍前の90%水準まで回復させる方針を進める中で、金海、大邱、務安、清州、襄陽など地方の国際空港へのチャーター便誘致を支援すると明らかにした。
地方空港の国際線拡大は、首都圏の空港の混雑を分散させ、地域住民の海外渡航の利便性を高める手段となる。ただ、路線を開設するだけで安定した需要を確保できるわけではない。航空会社と地方自治体には、運航頻度や観光需要、空港へのアクセスなどを総合的に検討することが求められる。
次の課題は路線の多様化
航空業界には、日本など近距離路線の回復を維持しながら、中国路線や長距離路線の需要を段階的に取り戻す戦略が求められている。特定の国や地域に需要が集中すると、為替や外交関係、水際対策といった外部要因によって業績が大きく左右されるためだ。
2023年上半期の国際線実績は、航空需要が回復していることを示した一方、地域によって回復ペースには大きな差があった。今後、航空市場を正常化する上での鍵は、日本を中心とした近距離路線の回復にとどまらず、中国や欧州などの長距離路線へ需要をどこまで分散できるかにある。
よくある質問(FAQ)
Q. 2023年上半期の国際線旅客数はどのくらいですか?
A. 2023年1月から6月までに韓国の空港を利用した国際線旅客は、2,950万6,492人です。
Q. 2023年上半期の国際線旅客数は、コロナ禍前の水準を上回りましたか?
A. いいえ。2019年上半期の国際線旅客数の64.8%まで回復した段階で、コロナ禍前の実績を完全に上回ったわけではありません。
Q. 回復が最も速かった国際線の路線はどれですか?
A. 日本路線の回復が目立ちました。2019年上半期比で約76%の水準まで戻り、主要地域の中で比較的高い回復率を記録しました。
Q. 中国路線の回復が遅れた理由は何ですか?
A. 中国人団体旅行客の需要と、路線供給の回復が相対的に遅れたためです。2023年上半期の韓中路線の旅客数は、2019年同期の約21%にとどまりました。
Q. 地方空港の国際線拡大にはどのような意味がありますか?
A. 金海、大邱、清州、務安など地方空港の国際線拡大は、地域住民の移動の利便性を高め、首都圏の空港への利用集中を緩和する意義があります。